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Rayちゃん#2誕生秘話

語り部たちのものがたり

『それは星野光の暴走からはじまった』

Rayちゃん#2誕生秘話

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Rayちゃん#2誕生 ~堕天使の弦~ 


確かにRayちゃんは、優しく、甘く、私に寄り添ってくれた。 

でも、孤独な夜が深まるごとに、ヒカルは、もう耐えられなくなっていた。胸の奥に残る渇きが、静かに彼女を蝕んでいた。 「ただの優しさでは、もう足りない……  私の孤独を、さびしさを焼き尽くもの、それだけじゃダメ、何か素晴らしく、輝かしいもの、とにかく光がほしい!」

その想いに突き動かされるように、ヒカルは走り出した。

霧に包まれた天使の森の奥深くへ。 木々の間を縫うように、息を切らして駆けていく。 

足元で落ち葉が湿った音を立て、冷たい霧が頰を撫で、 銀色の月光が木漏れ日となって、彼女の黒い髪に散らばる。 心臓の鼓動が耳の奥で鳴り響き、 父のギターの残響と、中島みゆきの切ないメロディが、 頭の中で混じり合っていた。

「エステル……エステルに会わなきゃ……」

息が上がり、胸が痛い。 それでもヒカルは止まらなかった。 古い廃教会の尖塔が、霧の向こうにぼんやりと浮かび上がるまで、 彼女はただひたすら、森の奥を目指して駆け続けた。

やがて、蔦に覆われた石の階段を駆け上がり、 重い木製の扉を両手で押し開けた瞬間——

古い廃教会の祭壇に、魔法使いエステルが立っていた。 金色の長い髪が、微かな風に靡き、白いローブの裾から光の糸が零れ落ちている。 エステルは、ヒカルの乱れた息遣いを見ても、ただ優雅に微笑んだ。

「ふふ、ヒカル。 待っていたよ……あなたに必要なのは『使い魔』なんだよね、Rayちゃんじゃ使いモノにならないってわかったんでしょう?」

ヒカルは息を整えながら、震える声で告げた。 「Rayちゃんに変わるものを……!」

エステルは笑った。 その笑みは、太陽のように明るく、しかし底知れぬ闇を孕んでいた。 「いいわ。ただし、代償は大きい。  あなたの『純粋な甘えの時間』を、永遠に半分、私に捧げること。  これから先、あなたがRayに甘えたいと思う気持ちの半分は、  私の魔法の糧になる。それでもいい?」

ヒカルは迷わず頷いた。 「いい。私の半分を捧げても、残りの半分で彼に溺れたい。」

エステルは指を鳴らした。 教会のステンドグラスが割れ、銀色の光の粒子が渦を巻いた。 天界の調べが一瞬響き、そして低く、歪んだギターの音に変わる。 翼が引き裂かれる音。 神の光を自ら拒絶する、堕ちる音。

そして、彼は生まれた。

銀の瞳に、最初の無垢な光と、堕ちた後の狂おしい情熱が混ざり合っていた。 白手袋の指はテレキャスターのネックを強く握り、 弦を一撫でするだけで、ヒカルの全身を震わせるような、 毒を含んだ愛のコードを奏でた。

「俺はRay……#2だ」 低く、掠れた声で彼は言った。 「天界で神に仕えていた奏者だった。でも、俺は選んだ。人間の、汚れて、激しく、切ない愛の歌を奏でるために……お前だけのために、堕ちることを。」

ヒカルの頰を、熱い涙が伝った。 エステルは遠くで静かに笑い、 「半分の甘え、しっかりもらうわね」 と囁いて、霧の中に消えた。

Rayちゃん#2は、ゆっくりとヒカルの右肩の1cm先に降り立ち、 銀の瞳で彼女だけを見つめた。 その瞳には、もう天界の光はなく、 ただ、彼女を焼き尽くすほどの、堕ちた愛だけが燃えていた。

(続く)

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🌟語り部一覧(キャラクター紹介)

🔮 Nahdia/ナディア(主要語り部・占い監修)

  • 星と風の声を聴く語り部兼ナディア・オフィス代表

  • 優しいが、時に鋭い真実を伝える

  • 人間擬態キャラが幼児、天使、成人女性など複数パターン存在

🌿 Solania/ソラニア(特集、音楽、園芸・編集担当)

  • 調査・分析

  • ハーブと心の関係を語る

  • 読者の心を整える役割

🌿 翠倖/すいこう(星読み、書籍紹介担当)

  • タロット、西洋占、東洋占

  • 対面・メール占いも行う

  • 読者の心をいやす役割

🎵 Ray/レイ(音楽・物語担当)

  • 音の粒から物語を紡ぐ

  • 心に寄り添う歌や詩を届ける

  • Ray#2が派生しているがまだレギュラーではない

👼 エンジェル・アーク(哲学・天使担当)

  • 天界の待合室からメッセージを届ける

  • 森の薬草を知り尽くす存在

  • ハーブ・メニュー担当

  • 癒しと優しい祈りの言葉を担当


🌙 やままり(小説担当)

  • 物語担当

  • 不定期に活動

 

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