月とノード

ノード/node:白道と黄道が交わるポイント

天文暦を開いてみよう。wikipediaから拝借した下記の「記号」が「True」の横に 確認できますね。

トゥルー・ノードとは「真実のノード」というよりも他にも定義があり、他のノードもありますよ、というとらえ方をするとよいと思います。たとえば、植物の種子などにも「ラベンダー/トゥルー」などと記載があるものがありますが、それ以外の製造方法、品種などがありますよ、とむしろその他の特定品種以外の一般的なという意味で用いられていることも、植物の世界ではあるのです。ここではこれが真実で、他にもnodeがあり、他のnodeが虚偽とか間違っているものだとは言ってはいないのですね。異なるものさしがあるという感じでしょうか。

ノードとは、月の通り道である白道と太陽の通り道である黄道が交わるポイント(交点)です。チャートにおいては、惑星とは異なる感受点として、上記2つの記号で表されています。動きが速い月の軌道と太陽の軌道が交わるポイントは1日に二回、確認することができます。

最初の交点が天球図の北側で、二回目の交点が南側で発生するので、北(ノース)ノード、南(サウス)ノードの2つが記されています。この二つの交点はたがいに180度の対角関係となるので、北ノードがわかれば、その対角線上に 南ノードを求めることができます。よって天文暦には北ノードのみが記されているものもあります。

たとえば、本日2023年2月11日土曜日、日本標準時の天文暦においては、月の白道と太陽の黄道が交わるポイント、すなわち北ノードは金牛宮の6度57分1秒です。その対角にある宝瓶宮の6度57分1秒が南ノードということになります。あなたの生まれた日の北と南ノードはいかようでございましょうか?

北ノードは、古代末期から近世には、ドラゴンヘッド(dragon's head、ラテン語 Caput Draconis)と呼ばれていたとのこと。ヘッド(頭)にたいして、対角にあるのはテイル(尻尾)であるとして、南ノードはドラゴン・テイル(dragon's tail、ラテン語 Cauda Draconis)と呼ばれてきたわけです。

白い月を観ていますか?

 ところでですが、この時期の月の美しいこと! 筆者の居住地近辺では、この季節のみ、富士山を眺めることができるのですね。だいたい12月~3月ぐらいまででしょうか、冬の寒い時期から春先まで。大気が澄み切って湿度が高くなるからでしょう、、温かくなってくるともう見えなくなってしまいます。そんな影響もあってでしょう、この時期眺めることができる昼間の月の何と美しいこと! ちなみに下記はフリー素材ですが。また、国立天文台のHPに白い月が見える時刻の記載などがあり、ありがたく、嬉しかったです^^

月の軌道が「白道」と呼ばれたことに合点がいきますね! 月って、青空を背景にこんなに白く美しい星なのです。

 これが黄金の太陽とまじわるポイント、それがドラゴン・ヘッド。すなわち、竜の頭なのです。

 月の軌道と太陽の軌道がまじわるポイント、軌道の交点です。こういうチャート上の実際の星の位置ではないポイントを感受点と言い、アセンダント・ポイントとメディウムコエリ・ポイント(通称MC)に次いで重要な感受点としている占術家もいることでしょう。

この感受点の「使い方」が重要です。


太陽と月をいかすために

いきなり「ドラゴンヘッドが何座だからあなたの気質や前世は~」とまあ書いてあるところには書いてあるであろう、出生図のパーソナリティ情報をまたひとつ増やしていく・・うーん、、一個人のチャートがだんだん、多重人格のお化けみたいになってくるのがいかんせんです。 

よく見うけられる前世や来世、カルマなどと結び付けた解釈については、たとえば、ノードは伝統的に私たちのカルマを表すものだとして、ドラゴン・テイルがその前世を、ヘッドが現世であり、転生の目的だという説などもあるわけなのですが、、そもそもWikiによれば、「転生を説く宗教に関連する流派で重視され、業に結びついた意味づけをされることが多い。また、本人と社会の接点とする流派もある」・・・つまり、諸説がご健在。欧米の参考文献に依存せざるをえない国内の文化としてはやっかいな領域です。どうしてもアクロバティックな見世物的な特集になりがちの「ドラゴン・ヘッド特集」。。

本来の「太陽星座」や「月星座」とどう関係するのかを読み解くこと、これが重要なのではないでしょうか。

実践鑑定の場はよりもっと真剣勝負です。依頼者は切実な相談を持ち込まれていらっしゃり。 カルマ=因縁なるものがあるとすれば、それはもう日常のそこここに、太陽星座にも月星座にも、出てきちゃっているはずなのです。変化や対応策を求めて、占いにいらっしゃる方々多しです。

個別の問題にどう使っていただけるものなのか、必要に応じてチャートの中で個々の星たちとのからみ方を読み解く、「現実的にこの竜の頭と尻尾をどう使うか?」という観点で、ここではドラゴンヘッド&テイルをざっくりと解説してまいります。

ともあれ、そもそもの竜/ドラゴンとは何なのでしょう? たとえばググってみてください。ちなみに竜は新字体、龍は旧字体とのこと。

竜/ドラゴンとは何なのか?

二極性を象徴する竜/ドラゴン

シンボリズムにおいて、最大級の架空の生き物かもしれません。最大級の架空の生き物かもしれません。一冊書籍が作れるでしょう。

キリスト教においては、サタン(反キリスト)の象徴であり、大天使に打ち砕かれる竜のキリスト教画が多く描かれている一方で、十二支のように神格化されあがめられている辰年の竜もおります。そう言えば「蛇」もそうですね、聖書の中では人間の原罪に関わる悪しき存在として地を這いチリを食して生きろとおとしめられた存在ながら、ケルト民族においては崇拝の対象。

物語ではどうでしょう? しばしばドラゴンは、最強の聖獣として主人公の冒険のカギをにぎる存在であったり、ラスボスであったりと、壮大な探検そのものを象徴する存在として登場しています。

最強の肉食動物、ライオンと最強の猛禽類、ワシを合体させたような、これ以上はあるまいと言わんばかりの圧巻のスーパー・クリエイチャー、それがドラゴンです。翼を兼ね備えた時点で、スフィンクスを超えました。

古代エジプト以前の文化には、「ドラゴンが登場していた」という記述はあるも、CG画像などが検出される印象でした。

少々気になったのが、エジプト神話の死者の魂を喰らうというアムムト、アミメットとも言われる架空の聖獣。これは獅子のようでもあり、ワニのようでもあり。そう言えば、しばしばタロットでは「愚者」の札にワニが。こちらに翼をつけてエジプトの竜だとしたとしてもまんざらではなかろうかと。画像はWikipediaより。

ともあれ、西洋占星術ファンなら錬金術的な図像を思い描いていらっしゃるかもしれません。

下記すべて1600年代の錬金術書より。エドワード・ワース・ライブラリーHP様よりお借りいたしております。

Dragons | Mythical Creature Edward Worth LIbrary 

 大蛇というより、トカゲやワニに近いイメージでもあるように感じられるドラゴンでもあります。サラマンダーという火の精霊などもほうふつとします。

 こうして観てまいりますと、善にも悪にも投影される対極的な存在がドラゴンであり。太陽と月、陰陽をテーマとして、ひとつの身体ではありながらそのヘッドとテイルをどう統合させられるものかというポイントでもありそうです。タロットで言えば正位置、逆位置という出方の違いに通じるところ。

月の軌道と太陽の軌道の交点、そのどこかで、太陽と月の合(コンジャンクション)が発生するのですから、自ら追い求め、つかみとりたい神々しいポイントとしたいところです。ドラゴンヘッドには、その人が今生でその口にくわえることができるであろう銀のスプーンを見出す次第です。チャート上の太陽と月とがどのように融合できるのかに、深く関わってくるポイントでもありましょう。

喰らい飲み込むための巨大な口があるドラゴン・ヘッド 。それはあなたのチャートの中で、あなたが取り込み、吸収するもの。一生懸命戦った結果としての、さらにあなたを巨大化させる滋養であり、まるで神からのごほうびのように解釈するのもありでしょう。ただし、 必ず到達できると約束されたものではありません。最大限に跳躍した結果、得られる可能性が高い、神からのごほうび、そんなところでしょうか。 カルマとして、それは否応なくあなたが吸い込み続けるものだとも言われています。

同時にまたドラゴンはその足元で同時に蹴散らしているものがあるのです。またヘッドを動かすたびに、自ら尾を疲労させているのです。超越的な努力の末に勝ち取ることができるものがあり、そして払うべき代償としてのテイルだという解釈も成り立ちます。プラシーダスチャートでは、ヘッドとテイルが、チャートの中のどの位置に「軸」を作っているかも重要とされています。

故美空ひばり氏の北ノード=ドラゴンヘッドが♐・テイルが♊。

たとえば、故ひばり氏のナチュラルサインハウスのネイタル・チャートを読んでみましょう。