12星座詳細その7 天秤座・天秤宮(てんびんきゅう)
フーゴー・グロティウスの銅版画 では蠍のはさみで切られてしまった天秤が。
天秤座:9月21日~10月21日生まれ(※年により変わります)
社交的で、広く浅く誰とでも交流します。行動力があり、家にジッとしているより、色々な自分が活躍できる世界を広げたいタイプ。適応力に優れ、周りの空気を読んでTPOをわきまえ、スマートに行動するのが特徴です。感情を表に出すのは好ましくないとしているが、考えを行動に移すのは早く、せっかちだと思われる一面もある。美や流行に敏感で、見た目の善し悪しや体裁を気にするのも特徴。・・そんな風に語られる天秤座の正体とは如何に?
■天秤というシンボル
「天秤」と言えば、「正義」のシンボルです。公正さ、人間の理知、文明を象徴するものだということは、タロットを扱う人などにはおなじみでしょう。
釣り合うもの、バランス、調停、公正さの象徴でもあり、国内でもまた海外でも各地で法廷、裁判所のシンボルとして採用されており、日本でも法務省にこの天秤を持った正義の女神像が置かれています。
キリスト教では裁きの天使ミカエル※が必ず天秤と聖剣をもった姿で描かれます。
※大天使ミカエル/Michael :神に仕える四大天使のひとり。正義、太陽、火を司るとされる。新約聖書においては、ヨハネの黙示録で活躍し、最後の審判の笛の音を鳴らす。サタンを成敗(せいばい)した天使として、剣やロンギヌス(長い槍)を持って描かれる。ミカエルとは、ヘブライ語から派生した呼び方、神に似た者の意。
ギリシア神話では正義の女神テミス※が右手に剣、左手に天秤を持つ姿で描かれるのが常。
※ギリシア神話に登場する正義を司る女神。彼女は、大神ゼウスのかたわらで相談役を務め、寵愛されたとも言われる。テミスは、ギリシア語で、法、秩序の意。
B.C.3000の古代エジプトの壁画にはもうすでに天秤のシンボルが登場しています。エジプトの女神マアトのアトリビュートでもあり、知恵恵、文明、釣り合い、公正さを象徴するシンボルとして世界各地で採用されるようになり、
すなわち絵画においては、ミカエルとテミスの付帯物=アトリビュートが天秤と剣だと言うことになるのですね。
と言うことは、天秤座って相当厳格?厳しい人、怖い人?
ではないですね、、それよりも天秤の「バランス感覚」に焦点が当たります。シンボル事典も多岐にわたって参考にしたいところです。
12星座の後半の筆頭でもある天秤座。黄道12宮の後半の半円は個とそれを取り巻く周辺環境も意識した対外的な解釈をするところにもなります。
天秤座は非常に他者を意識します。「あなたあっての私」。与えられたどんな環境にも適応可能。人畜無害のムードメイカー。風の星座の活動宮とあって、クール&アクティブな社交家。計算力に優れ、要領もよいとされる天秤座ですが、やりすぎると計算高く、打算的。また、自分の都合で物事を両天秤にかけるようなやり方をしてしまうこともあるでしょう。
顔が広い反面、おつき合いは適当で、心にもないことを社交辞令で言います。あっちにもこっちにもイイコトを言って、獣の仲間にも鳥の仲間にも入れなかったコウモリのようになってしまうかもしれません。外面と家での二面性が目立つ人も多いようです。
「アリス・タロット」の「正義」には強いて天秤というシンボルが登場していません。。なぜでしょうね。可愛いから、いいのです。うそうそ。。
■ギリシア神話にみる天秤座&守護星:金星
天秤座の守護神は、ギリシア神話に登場する愛と美の女神アフロディテ。ローマ神話ではヴィーナスです。牡牛座の守護星と同じ女神ですから、ちょっと牡牛座・金牛宮も復習しておきましょう。
そもそもアフロディテ は、ギリシャ神話以前の中近東の他民族では戦争の神様が原型だとされています。ギリシャ人が、神話に登場するアフロディテと金星を結びつけて以来、現在の象徴が定着してきました。西洋占星術においては、芸術、センスをも表すものとされます。金星のシンボルマーク♀が生物学上でメスを示すように、人においても女性、また、人間性における女性性を示します。一個人の、愛情傾向、異性関係、いわゆる恋占いにおいてカギになる惑星です。
西洋占星術において、異性交遊は、一種のレジャー、歓喜と解釈されます。恋と結婚は別物であることに留意して下さい。結婚、夫婦についてを物語るのは、主に太陽と月です。牡牛座の項でも述べましたように、金銭、富、財産についての暗示も、占星術師はこの金星で読むことになります。
太陽系において、金星は、水星と地球の間に位置する惑星。地球から見て太陽側にある内惑星であり、最も明るく輝いて見えることで知られ、「夜明けの明星」の異名を取るのがこの惑星です。
牡牛座にまつわる金星の諸力として、お金や美に関する力に優れた星座として、お伝えしてきました。
天秤座については、愛やエロスの側面が強く働いていることをお伝えできるでしょう。金星の諸力の愛と美におよぶ領域で、天秤座のパワーが働く、ということですね。アフロディテは、奔放(ほんぽう)で多くの神々と情事を楽しむ女神でした。ある面では、ふしだらとも言い表されるような、アフロディテを描き表した西洋絵画が多く存在しています。愛と美とお金を司るアフロディテのアトリビュートは、りんご、バラ、鳩などとされています。
愛にはひとつ「エロス」という形があり、性愛に基づく男女の愛情を象徴するものなのですが、仏教においては、この愛はなんと煩悩(ぼんのう)のひとつとして説かれるものなのです。仏教における愛について、貧愛、染汚愛、信愛の三種の教えがあるのです。
そもそも愛/アイとは、梵語(サンスクリット語)「トリシュナーTrishna(渇望)」の訳語で、欲望の充足を求めること、即ち「渇愛」を意味することば。仏教で説かれているのはこの愛ではなく、「慈悲、慈愛の精神」のほう。
他方、精神的な美徳としての「愛」を説いているのがキリスト教であり、この愛が「アガペー」。罪深い人間に対する神の愛、人間どうしの兄弟愛など、自己犠牲的・非打算的な愛を表します。(参考:仏教事典、哲学事典/平凡社)
煩悩としての愛、神の慈愛、人間同士の自己犠牲的な愛―あらゆる愛の総称と解釈できるものとして、国書刊行会の「タロット象徴事典」には、ウェイト版の「女帝」でが紹介されています。
フロイトの「性欲理論」には辟易とする面もあるものですが、 神々をも、狂気におちいれる生命の根本原理、偉大なる性欲、そこに根ざす愛のダイナミズムがギリシア・ローマ神話に垣間見られます。
■黄道十二宮における第7室に見る天秤座
ホロスコープ上の第7ハウスが天秤座の住まい、定位置です。このハウスは、個人の「「パートナーの部屋」とされています。
ここで言うパートナーとは、自分の「相棒」です。7室が、1室の対角に来ている点にも注目して下さい。 1室が自我の部屋であり、その「我」の真向かいに入る存在=自分と向き合う真逆の存在です。自分にないものを持ち、たがいに補い合っていけるフィフティ・フィフティの相手、それをはずさないように解釈しましょう。
自分と同種、同類ではなく、むしろ対極に属する異質な存在、それを相棒、パートナーと認識し、その相手とバランスを取りながら、世の中を渡っていく、それが天秤座のやり方なのです。
第七室はよく「結婚の部屋」と呼ばれてもおりますが、性別において真逆の異性のパートナーと指しているということで、少々誤解をおよぼす端的な表現ですね。たとえば個人のチャートの7室だけでは、ほとんど結婚について論じることはできないものです。
愛と美の女神アフロディーテが守護する天秤座は、美意識が高く、ファッションセンスが抜群だというのが伝統的な解釈です。美しい物を好み、自分を飾り、見せる演出をすることに余念がありません。男女共に恋多き傾向ですが、相手にのめり込むことはなく、デートやレジャーを楽しむ傾向。半ば、交際相手をアクセサリーのように考える節もあり、外見的な好みがうるさくもあるようです。
※ホロスコープについては、西洋占星術の基礎知識を参照のこと
※以下広告★お買い時です。
■天秤座のハーブ(薬草・香草):ミント(和名セイヨウハッカ)
ハーブと言えばミントと来る程のハーブの代表選手。その秘密は、一重に効能の幅広さにあるのでしょう。種類も非常に豊富ですが、「ペパー・ミント」は練り歯磨き、キャンディーやガムでお馴染みの一種。爽快感をもたらすメントールの香りと成分には、実際に口臭を防ぐ効果に優れているもの。皮膚の炎症・かゆみを軽減させるためにも使用されます。
クローゼットに入れるても嫌味の無い香りが長く続く。ハエや蚊、ペットのノミ、ガーデニングの際のアリ除けなど人畜無害の駆虫剤となる。ペパーミントより甘みのある香りが、スペア・ミント。消化促進作用から油っぽい料理の後に好まれ、リフレッシュ効果の他には、脳を刺激し記憶や集中する力を高める時にも用いられます。
このリフレッシュハーブのミントを「軌道修正」の万能ハーブとしてはいかがでしょうか。心と身体にどこかひずみを感じる時に取り合えずの矯正、気分転換を期待して日常的に使用しています。ただしメントールに殺菌作用はありません。
以上、天秤座のパーソナリティ研究をお伝えいたしました。ハーブの詳しい使用法は、ハーバル・タロット&レメディコースでお会いしましょう☆彡
以下は、西洋占星術マスターコースでお会いしましょう☆彡
■天秤座の活動性というクオリティ
■天秤座が司る風というエレメント
★さてさて天秤座の正体、いかがでしたでしょうか?
この天秤座の時期に、あなたがなすべきこととは?
この秋の秘策、大改造計画、人生の作戦会議お手伝い致します☆彡
無料です。チャート学習の一環とさせて頂きたく、お気軽にお問い合わせ下さい。