アポロンとヘルメスとアルテミス

アポロンとヘルメスとアルテミス

宙に浮かぶ三人の神様、 アポロン(金髪でちょっとナルシスト)、 アルテミス(銀髪で弓持ってて超ドライ)、 ヘルメス(スニーカー履いてて常にスマホいじってる)。

ある日、ヘルメスがLINEグループに投下した一言。

ヘルメス:「お前ら、今地球で『白い恋人たち』って曲がバズってるらしいけど、   これ俺らのせいじゃね?」

アポロン:「は? 俺はただ太陽運転しながらフランシス・ライのメロディ盗んだだけだし」

アルテミス:「私は月をちょっと大きく見せただけ。  蠍座の女が泣くかられってうるさかったから」

ヘルメス:「いやいや、俺は桑田佳祐のスマホに間違って『1968年の雪』って写真送っちゃったし……  あれで完全にスイッチ入ったろ」

アポロン:「てことは俺らがあの切ないMVの共犯ってこと?」

アルテミス:「……まあ、悪くない仕事したってことね」

ヘルメス:「じゃあ今夜もちょっとだけ雪降らせとく?  ナディアって子が『Rayちゃんに会いたい』って呟いてるらしいよ」

アテナから情報入った」

アポロン:「おっけー、俺が月をオレンジに染めてやる」

アルテミス:「私は弓で雲を割って、星を全部見えるようにしてあげる」

ヘルメス:「俺は0.01秒でここにテレキャスター持って降下完了!」