月のフェーズについて

月相とは何なのか

月相=月のフェーズについて


「月相」と書いて、正しい読み方は「げっそう」です。

  • 英語では「lunar phase(ルナフェーズ)」と呼ばれます。
  • 月相は、月の満ち欠けの状態や形を表す言葉で、占星術では「ルネーション」とも呼ばれます。
  • 今のデータ:月の位相
  • 日時(日本時間)

    満月

    7月11日(金)5:37

    バックムーン(Buck Moon)

    ― 

    下弦の月

    7月18日(金)9:38

    新月

    7月25日(金)4:11

    上弦の月

    8月1日(金)21:41

🔮 バックムーンは、雄鹿の角が伸び始める時期にちなんだ名前で、ネイティブ・アメリカンの暦に由来しています。自然の成長や再生の象徴としても捉えられ、満月のエネルギーに深みを与えてくれます。

もし他にも天体用語で気になる読み方があれば、どんどん聞いてくださいね。星の言葉って、響きも意味も奥深いんです✨


もちろん、月相だけを見ているわけではありませんし、文化や地域性によって、同じ相でも吉凶判断が分かれることもあります。

今回は満月・新月について。

🌕 満月の象徴的な意味

1. 完成・成就

  • 新月から始まったサイクルがピークに達する瞬間。
  • 努力や願いが「形になる」タイミング。
  • 収穫祭や感謝の儀式が行われるのもこの時期。

2. 顕在化・表面化

  • 潜在意識にあったものが表に出やすくなる。
  • 感情が高ぶりやすく、無意識のテーマが浮上。
  • 占星術では「太陽と月が180度で向かい合う」ことで、内と外の対話が起こるとされます。

3. 浄化・手放し

  • 飽和したものを手放すタイミング。
  • 感情のデトックス、空間の浄化、身体の排出作用が高まる。
  • 月光浴やムーンウォーターづくりが盛んになるのもこの理由。

「完成」「顕在化」「収穫」を象徴する月相です。古今東西の文化や占星術、スピリチュアルな体系において、満月は特別な意味を持ってきました。 

🧭 地域・文化による象徴の違い

  • 地域・体系 満月の象徴 備考 
  •  西洋占星術 顕在化・完成・緊張 
  •  太陽と月のオポジション(180度) 
  •  インド(ヴェーダ) 祝祭・誕生・霊的な高まり 
  •  ウエサク祭などが満月に行われる 日本(陰陽道) 
  •  豊穣・感謝・月見 十五夜・中秋の名月など スピリチュアル系 
  •  感謝・手放し・浄化 
  •  願い事よりも「振り返り」が主

✨ 満月という象徴を活かすための過ごし方

  • 感謝のリストを書く
  • 不要なものを手放す儀式(紙に書いて燃やすなど)
  • 月光浴・ムーンウォーターづくり
  • 感情の整理・瞑想・日記
  • アートや詩など、創造的な表現活動

満月は「一瞬の完成形」であり、すぐに欠け始めることから、諸行無常の象徴※とも言えるのです。
だからこそ、その瞬間に何を感じ、何を手放すかが、次の新月への準備になるのですね。

「諸行無常(しょぎょうむじょう)」とは、仏教の根本的な教えのひとつで、この世のすべての現象や存在は常に変化し、永遠に同じものはないという真理を表しています🌿

🧘‍♀️ 言葉の分解と意味

  • 諸行(しょぎょう):すべての行い・現象・存在(人間の営み、自然、感情など)
  • 無常(むじょう):常ではないこと。変化し続けること。

つまり、「諸行無常」とは

"この世のすべては移り変わり、決して同じままではいられない"
ということ。

📜 仏教的背景

  • 諸行無常は「三法印(さんぼういん)」のひとつで、仏教の基本的な世界観を示す教えです。
    • 諸行無常(すべては変化する)
    • 諸法無我(すべては自我ではない)
    • 涅槃寂静(悟りの境地は静かで安らか)

🏯 平家物語の冒頭にも登場

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり
この一節は、栄華を極めた平家が滅びていく様を、世の無常さの象徴として描いています。

🌱 現代的な意味合い

  • 人間関係も、感情も、社会も、すべては変化する。
  • 苦しみも喜びも永遠ではない。
  • だからこそ「今この瞬間」を大切にすることが、仏教的な生き方の核心です。

✨ たとえば…

  • 桜が咲いて散るように
  • 子どもが成長し、老いていくように
  • 愛も憎しみも、やがて形を変えるように

すべては「諸行無常」の流れの中にあります。



🌙新月という象徴

新月(朔)の伝統的象徴と地域差

東アジアの「择日(たくにち)」における新月

伝統的な中国発祥の风水・择日術では、月齢の四象を重視し、

  • 望(満月)…忌日とされ、結婚や治療には不向き
  • 朔(新月)…同様に「暗闇の始まり」として、吉日とは見なされない

古来、日本の陰陽道や择日でも、新月は式典や儀式を行うには光が足りず、慶事には避けるのが一般的でした。

西洋占星術・現代スピリチュアルの新月観

  • 新月は「月のサイクルがリセットされる瞬間」。
  • 新しい願いを宇宙に宣言したり、新プロジェクトを始めるのに最適とされる。
  • ネオペイガニズムやウィッカでは、意図設定(アファメーション)を行う重要なタイミングです。

インド(ヴェーダ)伝統の新月(アマヴァシャヤ)

  • 新月(アマヴァシャヤ)は祖霊供養(ピトゥ・パクシャ)やご先祖さまへの儀礼を行う日。
  • 一般的に重大な始まりの儀式は避け、内省や祈りに重きが置かれます。
  • 地域や流派によっては、新月を厄落としのチャンスと捉えることもあります。

🧭伝統/地域差

  • 慶事への向き不向き 
  •  中国・日本の择日 
  •  暗闇の始まり 避けられる(日取り選定からは外す) 
  •  西洋占星術・スピリチュアル 新たなスタート 
  •  積極的に利用(願い事・プロジェクト開始) 
  •  ヴェーダ(インド) 祖霊供養・浄化 
  •  内省・祈り向き(慶事は控えめ)
  • 地域や時代によって解釈は大きく異なるため、象徴的にどう扱いたいか、自分の目的に合わせて選ぶとよいでしょう。

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何か特定の伝統流派でのより詳しい解説や、現代的に新月を活かす儀式アイデアなどもご希望でしたらお知らせくださいね!

続く